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映画女優グレースケリー
グレース・ケリーの将来を暗示した作品のできごと
あの庭園は誰のもの?
ヒチコックの3作目「泥棒成金(To Catch a Thief)」(55年)は南仏コート・ダジュールが舞台。元宝石泥棒のジョンと、グレース扮するアメリカの令嬢フランシスを軸に繰り広げられます。
社交界を舞台に、リゾートドレス、イブニングドレスに高級ジュエリーなど華麗に着こなすグレースは、ため息が出るほどエレガントです。
それにしてもこの作品は、不気味なほどグレースの将来を暗示しています。フランシスがジョンをのせてドライブするシーンがありますが、それは地中海を見下ろす断崖の道。
▼警察の追跡を逃れて疾走するクルマをロングショットで捉えた、スリリングな貴重なシーンです!
また最後の場面でフランシスが「私、ここに住むのね。母も気に入るわ」と、ジョンとの結婚を匂わせます。
まさかこの後、本当に結婚し南仏に住み、さらに20年後に自動車事故で命を落とすとは、このとき誰が予想できたでしょう。
撮影中のエピソードが残っています。撮影の合間に、古い城塞に囲まれた秘密の花園のような場所をグレースは「あの庭園は誰のものなの?」と聞きました。
すると、そばにいた脚本家は「グリマルディ家のものですよ」と答えたといいます。
その場所こそ、グレースが後の半生を送ることになるモナコだったのです。
グレースは「喝采」でアカデミー賞主演女優賞を受賞、女優としての頂点を極めました。
(写真は「喝采」でアカデミー賞主演女優賞を受賞した時)

オスカー受賞を機にカンヌ映画祭に出席したグレースに、運命の出会いが待っていました。
▼グレース・ケリーが出演した主な作品
『真昼の決闘(High Noon)』(1952)
『モガンボ(Moganbo)』(1953)
『ダイヤルMを廻せ!(Dial M for Murder)』(1954)
『喝采(The Country Girl)』(1954)
『裏窓(Rear Window)』(1954)
『トコリの橋(Bridges at Toko-Ri)』(1955)
『泥棒成金(To Catch a Thief)』(1955)
『緑の火・エメラルド(GREEN FIRE)』(1955)
『白鳥(Swan)』(1956)
『上流社会(High Society)』(1956)
レニエ公との出会い
レニエ公との出会いと女優の決別
映画のロケでカンヌに滞在していたグレース・ケリーは、モナコ公国のプリンス「レニエ公」と出会います。
初めて会ったグレースとモナコ公レニエは、お互いに強く惹かれあい、レニエ公がアメリカのケリー家を訪れ、正式にプロポーズ。グレースがコンスティテューション号に乗ってモナコへと旅立ったのは、翌年の4月4日のことでした。
出港から9日後、モナコの地を踏んだ時のグレースの写真があります。その凛とした表情からは、自分が定めた生き方をまっとうしようという決意、いさぎよさ、強ささえ感じられます。
4月19日にモナコ大聖堂で行われた挙式のニュースは、「世紀の結婚」として世界中を駆け巡りました。こうしてグレースは、シンデレラストーリーを現実のものにしたのでした。
